PLIP はパラレルポート間で TCP/IP 通信を可能にします。 これはネットワークカードの無いマシンやノートパソコンにインストールするときに役に立ちます。 この節では以下について説明します。
パラレル (ラップリンク または パラレルクロス) ケーブルの作成。
2 台のコンピュータの PLIP による接続。
コンピュータ用品店のほとんどでパラレル (クロス) ケーブルを購入することができます。 購入することができないか、 単にケーブルがどのような構造であるか知りたい場合は、 次の表に通常のパラレルプリンタケーブルをもとに作成する方法が示されています。
はじめに、ラップリンクケーブルを入手しなければなりません。 次に、両方のコンピュータのカーネルが lpt(4) ドライバ対応であることを確認してください。
# grep lp /var/run/dmesg.boot lpt0: <Printer> on ppbus0 lpt0: Interrupt-driven port
パラレルポートは割り込み駆動ポートでなければなりません。 FreeBSD�4.X では、 以下のような行がカーネルコンフィギュレーションファイル内になければならないでしょう。
device ppc0 at isa? irq 7
FreeBSD�5.X では /boot/device.hints ファイルに以下の行がなければならないでしょう。
hint.ppc.0.at="isa" hint.ppc.0.irq="7"
それからカーネルコンフィギュレーションファイルに device plip という行があるか、または plip.ko カーネルモジュールが読み込まれていることを確認してください。 どちらの場合でも ifconfig(8) コマンドを直接実行したときに、 パラレルネットワークインタフェースが現れるはずです。 FreeBSD�4.X ではこのようになります。
# ifconfig lp0 lp0: flags=8810<POINTOPOINT,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500
FreeBSD�5.X ではこのようになります。
# ifconfig plip0 plip0: flags=8810<POINTOPOINT,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500
注意: パラレルインタフェースに対して用いられるデバイス名は FreeBSD�4.X (lpX) と FreeBSD�5.X (plipX) 間で異なります。
両方のコンピュータのパラレルインタフェースにラップリンクケーブルを接続します。
両方のネットワークインタフェースパラメータを root で設定します。 たとえば、FreeBSD�4.X を動作させている host1 と FreeBSD�5.X を動作させている host2 の両ホストを接続したい場合は次のようにします。
host1 <-----> host2 IP Address 10.0.0.1 10.0.0.2
次のコマンドで host1 上のインタフェースを設定します。
# ifconfig lp0 10.0.0.1 10.0.0.2
次のコマンドで host2 上のインタフェースを設定します。
# ifconfig plip0 10.0.0.2 10.0.0.1
さて、これで接続が確立したはずです。詳細については lp(4) および lpt(4) マニュアルページをご覧ください。
さらに/etc/hosts に両ホストを加えるとよいでしょう。
127.0.0.1 localhost.my.domain localhost 10.0.0.1 host1.my.domain host1 10.0.0.2 host2.my.domain
接続がうまくいっているか確かめるために、 両方のホスト上で互いを ping してください。 たとえば host1 で以下を実行します。
# ifconfig lp0 lp0: flags=8851<UP,POINTOPOINT,RUNNING,SIMPLEX,MULTICAST> mtu 1500 inet 10.0.0.1 --> 10.0.0.2 netmask 0xff000000 # netstat -r Routing tables Internet: Destination Gateway Flags Refs Use Netif Expire host2 host1 UH 0 0 lp0 # ping -c 4 host2 PING host2 (10.0.0.2): 56 data bytes 64 bytes from 10.0.0.2: icmp_seq=0 ttl=255 time=2.774 ms 64 bytes from 10.0.0.2: icmp_seq=1 ttl=255 time=2.530 ms 64 bytes from 10.0.0.2: icmp_seq=2 ttl=255 time=2.556 ms 64 bytes from 10.0.0.2: icmp_seq=3 ttl=255 time=2.714 ms --- host2 ping statistics --- 4 packets transmitted, 4 packets received, 0% packet loss round-trip min/avg/max/stddev = 2.530/2.643/2.774/0.103 ms
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