FreeBSD でプリンタを使うために、それらを LPD スプーリングシステム、 または単に LPD としても知られる Berkeley ラインプリンタスプーリングシステムで動作するように設定できます。 これは FreeBSD での標準的なプリンタ制御システムです。 この章では、LPD を紹介し、 その設定方法について説明します。
あなたがすでに LPD やその他のプリンタスプーリングシステムに詳しいのなら、 基本的な設定 まで読み飛ばしてもかまいません。
LPD はホストのプリンタに関するあらゆることを制御します。 ここで言う制御としては、次のことがあげられます。
ホストに接続されたプリンタ、 あるいはネットワーク上の他ホストに接続されたプリンタに対するアクセス制御を行ないます。
ファイルをプリントする要求に対して許可を与えます。 この要求は特にジョブと呼ばれています。
各々のプリンタのキューを管理することにより、 複数のユーザがあるプリンタに対して同時にアクセスすることを防ぎます。
ヘッダページ (バナーまたは バーストページとしても知られています) をプリントすることができます。 これにより、 プリントアウトの山の中から自分がプリントしたジョブを見つけやすくなります。
シリアルポートに接続したプリンタ用に通信パラメータを管理します。
ネットワーク経由で他のホスト上の LPD スプーラにジョブを送ることができます。
様々なプリンタ言語やプリンタの能力に応じてジョブの形式を整えるため、 特別なフィルタを起動することができます。
プリンタの使用に対して課金を行なうことができます。
設定ファイル (/etc/printcap) を通して、専用のフィルタプログラムを用いることにより、 多種多様なプリンタ機器に対して、上述の機能の全部または一部を LPD システムに行なわせることができます。
あなたのシステムを利用するのがあなた一人だけだとしたら、 アクセス制御もヘッダページもプリンタ利用に対する課金も必要ないのに、 なぜわざわざスプーラに煩わされなければならないのか疑問に思うかも知れません。 プリンタに対する直接アクセスを許可することもできるのですが、 とにかくスプーラを使用するべきです。その理由は、
LPD はジョブをバックグラウンドで処理します。 データがプリンタに送信されるまで待つ必要がなくなります。
LPD ではジョブをフィルタを通してプリントすることが簡単にできます。 これにより、印刷物のヘッダに時刻や日付を入れたり、 特別なファイル形式 (TeX の DVI ファイルなど) をプリンタが処理できる形式に変更することができ、 これらの作業を手動で行なう必要がなくなります。
プリント処理を行なうフリー、 または商用のプログラムのほとんどは、 システムのスプーラとやりとりするように作られています。 スプーリングシステムをセットアップすることで、 今後加えるかもしれない、あるいは、 すでに持っている別のソフトウェアをより簡単にサポートすることができるでしょう。
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