カーネルコンフィグレーションの冒険を始める前に、 コンピュータのハードウェア一覧を作成すると良いでしょう。 もし、FreeBSD 以外のオペレーティングシステムがすでにインストールされているのであれば、 現在インストールされているオペレーティングシステムの設定を調べることで、 簡単に一覧を作成できます。 たとえば、Microsoft® の デバイスマネージャ は、インストールされているデバイスに関する重要な情報を持っています。 デバイスマネージャ は、 コントロールパネルから開くことが出来ます。
注意: Microsoft�Windows® のバージョンによっては、 デバイスマネージャ にアクセス可能なウィンドウを表示する システム アイコンがあります。
もし他のオペレーティングシステムがコンピュータにインストールされていないのであれば、 管理者はこれらの情報を手動で収集する必要があります。 情報を集める方法のひとつが、dmesg(8) ユーティリティと man(1) コマンドを用いる方法です。 FreeBSD のほとんどのデバイスドライバにはマニュアルページが用意され、 対応しているハードウェアの一覧を提供しています。 また、起動時には検出されたハードウェアの一覧が表示されます。 たとえば、以下の行は、psm ドライバがマウスを検出したことを示しています。
psm0: <PS/2 Mouse> irq 12 on atkbdc0 psm0: [GIANT-LOCKED] psm0: [ITHREAD] psm0: model Generic PS/2 mouse, device ID 0
このドライバがカスタムカーネルコンフィグレーションファイルに含まれている、 もしくは loader.conf(5) によって読み込まれる必要があります。
場合によっては、dmesg が起動時の検出結果ではなく、 システムメッセージだけを表示することがあります。 このような場合には、/var/run/dmesg.boot ファイルで出力を確認できます。
ハードウェアを見つけるためのもうひとつの方法は、 より冗長な出力を行う pciconf(8) ユーティリティを用いる方法です。 たとえば、以下のようになります。
ath0@pci0:3:0:0: class=0x020000 card=0x058a1014 chip=0x1014168c rev=0x01 hdr=0x00 vendor = 'Atheros Communications Inc.' device = 'AR5212 Atheros AR5212 802.11abg wireless' class = network subclass = ethernet
この出力は pciconf -lv
を用いて得られ、 ath
ドライバがワイヤレスイーサネットデバイスにあることを示しています。 man ath を実行すると ath(4)
のマニュアルページが表示されます。
man(1) を -k
フラグで実行すると、
有用な情報を得ることができます。上のケースでは以下のようになります。
# man -k Atheros
ある特定の単語を含むマニュアルページの一覧が表示されます。
ath(4) - Atheros IEEE 802.11 wireless network driver ath_hal(4) - Atheros Hardware Access Layer (HAL)
ハードウェアの一覧を作っておくと、 カスタムカーネルを構築する過程であわてずにすむでしょう。
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